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傷口にお風呂とシャワーでは違いがあるのですか?
アメリカやヨーロッパでは、手術の後、翌日から傷口も含めてシャワーを浴びて、傷口の浸出液をきれいに洗い流すことがあります。日本では湿度が高いなど、環境も異なり、また民族性の違いなどから、手術後にシャワーや入浴を再開するのは、抜糸が済んでからがほとんどです。
ただし、風呂にはいることとシャワーを浴びることは少し条件が異なります。シャワーを浴びてもお湯は傷口の上を流れ落ちるだけです。隙間があればしみこむかもしれませんが、しっかり縫合してあればしみこむことは、まずないものと思われます。しかし、入浴すると、お湯の中に体が浸かり、傷口には水圧がかかります。水圧でお湯がしみこんでいく可能性があります。
手足にスリ傷ができた時、風呂で傷口を浸けてもよいかよく聞かれます。シャワーで軽く洗い流すのならよいかもしれませんが、風呂に浸かるのはよくない可能性がありますので、シャワーだけにしておいたほうがよい、と説明するようにしています。