脳由来
※このページは、総論の「脳の病変」を引用しています。
脳はからだ中の神経の元締めなので、脳に病変があるとありとあらゆる部位に麻痺やしびれなどの症状が現れます。意識障害、口のもつれ、言葉が出ない、左右どちらか半分が見えないなどの障害が体幹や四肢の障害と同時に起こればまず脳の問題を疑い、早急に専門医を受診すべきです。早ければ早いほどよいです。
頭部や顔面の障害を伴わない体幹や四肢の麻痺やしびれは脊髄性や末梢神経性の障害との鑑別が必要です。一概には言えませんが、たとえば右半身に麻痺が生じている場合は脊髄性より脳の障害を最初に疑います。両下肢が麻痺を生じて他の部位に問題がない場合は胸髄や腰椎が原因であることが多いです。
一方、上肢や下肢だけに麻痺やしびれを生じる場合は原因として脳も脊髄も末梢神経も考えられますが、特に上肢全体がしびれるような場合、脳の専門科に急いで受診するのがよいでしょう。
小さな脳梗塞(のうこうそく)ではからだのどこかに小さな麻痺などを起こす可能性があります。脊髄や末梢神経の障害は一刻を争うものではありませんが、脳梗塞や脳出血などは診断と治療が早ければ早いほど後遺症を残しにくいので、心配なら先に脳の専門科である脳外科か神経内科を受診してください。