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関節炎

 使いすぎなどで炎症を起こした状態で、痛みや腫れを伴います。

※以下、総論の「関節痛、関節炎」を引用しています。

 関節に痛みを生じる原因はさまざまです。打撲や捻挫(ねんざ)のケガが原因のこともあれば、使いすぎによる炎症や老化が原因の変形性関節症などもあります。関節炎を起こす原因としては、使いすぎ、細菌や結核の感染、痛風や偽痛風性、風邪のときに痛くなるようなウイルス性、変形性関節症、無腐性壊死(えし症)、ケガ、関節リウマチ、全身性エリテマトーデス(SLE)、皮膚筋炎などの膠原病(こうんびょう)などがあります。
 症状は痛み、腫れ、発赤、熱感の4 つの炎症症状のどれか、あるいはそれらが重なって出現します。じっとしていても痛いこともありますが、多くの場合、動かすと痛みを生じます。可動域(動く角度)にしばしば制限をきたします。
 治療はそれぞれの原因疾患に合わせて、急性で痛みがとても強いときは安静にし、痛みが軽いときや治療で痛みが軽減してくれば、なるべく早く関節を少しずつゆっくり動かすことが大切です。外来に来られる患者さんで、痛みのためにじっとしすぎて関節が拘縮(こうしゅく)し、拘縮した関節を動かすためによけい痛みが強くなっている方がおられます。なるべく早めに痛み止めなどを利用しながら、運動療法を少しずつ開始してください。痛みの程度に応じて湿布やクリームを用いたり、消炎鎮痛剤を服用したりします。痛みや腫れが強いときはステロイドホルモンの関節注射をすることもありますが、糖尿病の方や抗がん剤や免疫抑制剤を用いている方は感染しやすく、また関節は血管に乏しく、一度感染すると治癒しにくいので(「化膿性関節炎」参照)、注意して行います。

井尻整形外科井尻整形外科

院長/医学博士 井尻慎一郎
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