膝窩筋炎(しっかきんえん)
膝の裏の中央部分が膝の曲げ伸ばしや歩行時に痛む場合、膝窩筋とよばれる小さな膝関節の裏の筋肉の炎症であることがあります。使いすぎや変形性膝関節症で膝をかばうために炎症が起こることが原因と考えられます。この場合、湿布やクリームを使いながら、膝裏の筋肉をストレッチで伸ばす体操が効果的です。痛みが強ければケナコルトAなどのステロイドホルモンを少量注射すればかなり軽減します。ただ、膝関節裏の奥には神経や太い動脈があるので針は細いものを使い、深く刺入せずに浅く5ミリ以内に注射します。この部分は膝が深く曲げられるように組織がほとんどない空間状なので、浅く薬液を注入しても奥にある膝窩筋に到達します。