大腿筋膜張筋炎
※このページは、骨盤上外側の側面の「大腿筋膜張筋炎」を引用しています。
大腿筋膜張筋は骨盤の上で前の部分から腸骨という骨盤の出っ張りの部分にかかる部分から、太ももの側面を通って腸脛靱帯(ちょうけいじんたい)(「腸脛靱帯炎」参照)という靱帯組織に名前が変わって膝に達する長い筋と靱帯(腱)です。股関節を曲げたり広げたり、膝を伸ばしたりする大切な筋肉ですが、この筋肉も腸脛靱帯も、しばしば炎症を起こします。必ずしも原因がない場合もありますが、たいてい少し使いすぎたとか長時間歩いた後などに痛みを生じます。レントゲン検査で股関節などに異常がなければ、あまり心配はありません。痛む方向を中心に伸ばしたり縮めたりするストレッチ運動を行いながら、湿布や適宜、消炎鎮痛剤を服用します。痛みが限局しているときは、ステロイドホルモンのトリガーポイント注射、たとえばケナコルトAを0.5~1mgほど局所麻酔剤と混ぜて使えば、かなり痛みが軽減します。