股関節開排制限(小児)
新生児検診や3 ヵ月検診などで股関節の開排制限が見つかることがあります。男児より女児に多く見られます。先天性股関節脱臼のように脱臼はなくて股関節の開きだけが制限されるのですが、このまま放置すると、成長とともに股関節の臼蓋(きゅうがい)の形成不全を生じることがあります。3ヵ月まではおむつを分厚くして股関節を開排位に保ち、だっこをするときに股を開いて抱くように指導します。3ヵ月時でも股関節の開排制限がある場合はリーメンビューゲル装具を2ヵ月間ほど装着します。たいていはこの装具ですぐにも開排制限が改善されますが、その後も数年間はレントゲン写真で股関節の臼蓋の成長を注意深く見守る必要があります。