大腿前面から外側にかけて焼けつくような痛みやしびれと知覚鈍麻(どんま)をきたす病気で、股関節の位置や格好で症状が生じたり治まったりすることもあります。これは腰椎から出た神経の枝である外側大腿皮神経が、股関節の付け根で筋肉や鼡径靱帯(そけいじんたい)に締め付けられて生じます。膝より下や大腿内側部には症状が出ません。腰椎椎間板ヘルニア が上位腰椎のときに起こる 大腿神経痛 との鑑別が必要です。
治療には、リリカやビタミンB12の投与、鼡径靱帯部の局所麻酔薬ブロックなどがありますが、症状が治まらない場合は、神経を締め付けている靱帯や筋肉を解離する手術もあります。