狭窄性腱鞘炎(きょうさくせいけんしょうえん) (ドゥケルバン病)
中年の女性やまだ首のすわらない赤ちゃんを育児するママに多く、手首の親指側に親指を動かすと痛みが走る状態です。これは親指の腱と腱鞘の炎症です。治療としては、夜に手や指をよく休めることと手首や指の体操を毎日軽くすることが大切です。夜間に包帯や装具で母指を含めて手関節を固定すると効果的です。また、消炎鎮痛剤の湿布や塗り薬もよいのですが、ステロイドホルモン剤の腱鞘内注射がよく効きます。ただ、あまり何回も注射すると腱を痛めることがあるので、その場合には手術で腱鞘を切り開くとよいでしょう。この手術は短時間ですみますが、橈骨(とうこつ)神経の枝を切らないことと、腱鞘が複数あるときに、それらすべての腱鞘を切開するなどの注意が必要です。