槌(つち)指、マレット変形
いわゆる突き指、つまり指の先をボールなどで打撲したあとに指のDIP関節が自分では伸びなくなるケガです(総論の「突き指」参照)。急激に指先が屈曲されるために、指の伸筋腱断裂や伸筋腱が付着する部分に末節骨剝離骨折を生じたり、関節の亜脱臼(あだっきゅう)を合併したりすることもあります。DIP関節を伸展のまま装具などで5~8週間固定します。細いピンで固定手術をして治療する方法もあります。その後にリハビリで関節を動かすようにします。小さなケガですが、固定期間がかなり長くなり、しばらく不便です。しかし指が伸びないまま放置した場合でも、見た目の美容上の問題を除けば、日常生活に大きな支障はありません。