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総論 > ケガ(外傷)

打撲

 打ち身ともいわれ、からだが何かとぶつかったときに皮膚や皮下組織が損傷する状態です。多くは内出血や腫れ、痛み、熱感を伴います。頭部や胸部・腹部の打撲の場合は脳や内臓に損傷が及んでいないか注意が必要です。手足の場合でもなかなか治らないときは骨や関節や神経あるいは筋肉の損傷があることもあり、専門の整形外科を受診してください。
 打撲の程度にもよりますが、数日から数週間、ひどい場合は3~4週間痛みや腫れが続くこともあります。打撲して最初は冷やすのが原則です。血管が切れて内出血しているので、冷やして血管を締めて少しでも痛みと腫れを抑えるようにします。しかしあまり冷たすぎるもので長時間冷やすと組織が凍傷になるので、氷水の袋や冷たい水で濡らしたタオルで数十分から長くても2 ~ 3時間冷やす方が安全です。多くの本には2~3日間冷やすようにと書かれていますが、ずっと冷やし続ける必要はなく、熱感があれば適宜冷やすくらいにしましょう。最初に数十分氷水で冷やした後は消炎鎮痛の湿布を貼るほうが痛みや腫れを抑えるのに効果的です。いわゆる冷湿布といわれている湿布(本当は冷やすためではなく消炎鎮痛湿布)を使ってください。2日目あるいは3日目に腫れのピークが過ぎたら、次は反対に温めて血行をよくしたほうが腫れも痛みも組織の損傷も早く治ります。症状に応じて湿布や消炎鎮痛のクリームや経口薬を組み合わせて使います。
 たとえば膝頭を打撲したときなどは膝しつ蓋がい腱けんもそれなりに傷んでいるので、2〜3日は膝の屈伸を控えます。ケガ自体の痛みは徐々に治まってきますので、逆に徐々に膝を曲げたり伸ばしたりの運動療法を始めます。打撲後2~3日から少しずつ動かしたほうが安静期間を取りすぎるより早く治ります。

井尻整形外科井尻整形外科

院長/医学博士 井尻慎一郎
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