ステロイドホルモン(内服薬)
もともと関節リウマチの薬として開発され、開発者はノーベル賞を受賞した優れた薬です。世界中で最もよく使われている薬かもしれません。また薬理効果も最も多い薬といわれています。関節リウマチなどの免疫異常の病気やがんなどにも使われますが、神経が炎症を起こしているときにも効果的です。ステロイドホルモンが炎症を抑える効果はとても強く、頭を打ったり、脳の手術をしたり、頚髄損傷などのときにも、脳や脊髄の浮腫を抑えるために、ステロイドホルモンは短期的に大量に使われます。頚椎の神経痛や椎間板ヘルニアによる坐骨神経痛などにも少量使えば効果的です。長く使うと、免疫力の低下、糖尿病、肥満などの副作用が生じるので、じょうずに使う必要がありますが、なくてはならない薬です。ステロイドホルモンはさまざまな形で使われますが、注射については次に解説いたします。
ただし、ステロイドホルモンには同時にさまざまな副作用もあるので、主治医とよく相談してお使いください。特に糖尿病や緑内障を悪化させる可能性があるので、これらの方は注意が必要です。