神経の薬
ビタミンB12は強い効果を持った薬ではなく、あくまでもビタミンでしかも尿に溶け出すので過剰になることもない安全な薬です。貧血の治療にも使われますが、神経を元気にする作用もあり、神経痛に対して飲んで損のないビタミンだと思います。
最近、興奮性神経伝達物質の過剰放出を抑制するリリカという薬が発売されています。簡単にいえば、過剰な末梢神経の痛みを少なくする薬ともいえます。胃の負担はほとんどないので、神経痛の患者さんには大変効果的な薬として最近使われることがどんどん増えています。いきなり量を多めに飲むと、ふらついたり眠くなるので、少しずつ飲む量を増やしていけば慣れてきます。私の印象では、患者さんによって異なりますが、リリカの服用量がある一定の量を超えると急に神経痛が少なくなるという印象です。薬の効果の閾値(いきち)(ある一線を越えると効果がでる、なくなる)があるというイメージです。体重が増えるという副作用は、はっきりとした機序がわかっていなくて、さほど気にしなくてもよいと思われます。