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石灰沈着性腱炎(けんえん)・腱膜炎

 いろいろな部位の腱に石灰(リン酸カルシウム結晶)が沈着して炎症を起こす状態です。特に肩関節の腱板(棘上筋腱(きょくじょうきんけん)と棘下筋腱など)によく起こり、手関節や股関節などにも時々起こります。
 肩の強い痛み、可動域制限などをきたし、夜寝られないほど痛むことがあります。
 治療は、局所へのステロイドホルモンの注入が最もよく効きます。石灰の量が多い場合は穿せん刺し 吸引することもあります。さらに消炎鎮痛剤の投与などを行い、痛みが和らげば温熱療法と運動療法を行います。
 石灰沈着が消えることもありますが、多くの場合、石灰は残ったままになります。しかし、痛みや炎症が治まれば問題ありません。石灰が痛みの原因になる場合は手術で取り除くこともあります。

井尻整形外科井尻整形外科

院長/医学博士 井尻慎一郎
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