多発性骨髄腫
血液のがんですが、比較的多いので注意が必要です。免疫血液内科という内科で診断と治療をします。脊椎や肋骨に病巣が生じることが多いので、整形外科でもたまに患者さんが見つかることがあります。形質細胞というリンパ球の一種の細胞ががん化した病気です。腰痛や胸部痛が続いて、徐々に悪化して整形外科を受診されることがあります。進行すればレントゲン検査では典型的な円形の打ち抜き像が見られますが、初期では必ずしもはっきりしません。血液検査でγグロブリンという特殊なタンパク質が増加し、尿にベンスジョーンズタンパクという特殊なタンパクが検出されれば診断されますが、初期には必ずしもすぐに診断がつきやすいとはいえません。かなり効果的な抗がん剤などが開発されているので、早期発見できれば比較的予後がよいがんだといえます。