装具
「装具」というと古めかしいイメージがあると思います。近いことばとして、サポーターといえば少しは格好よいかもしれません。装具にも硬性や軟性など様々な種類があります。ギプス固定と最も異なる利点は着け外しができることです。たとえば、私のクリニックでは足関節の捻挫(ねんざ)にもしばしば軟性装具を処方しますが、その場合、装具を外してそっとお風呂に入ることもできます。
もちろん、骨折などで24時間固定が必要な場合はギプス固定ですが、それほど厳密に固定しなくてもよい場合は、装具の方が患者さんにはストレスが少なくて、しかも効果的です。足関節の捻挫、つまり靱帯(じんたい)損傷を放置しておくと、靱帯が伸びたまま長くつながって、足関節がゆるい状態になり、捻挫を起こしやすくなります。装具を着けて生活すれば、あまりストレスを感じないまま、靱帯は元のように短くなり、しっかりと治りやすくなるのです。