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腰椎圧迫骨折

 交通事故や転落など大きな外傷で起こることや悪性腫瘍の転移で起こることもあります。しかし、60歳以上の方に起こる場合は、骨粗鬆症(こつしょうしょう)が基礎にあって、簡単なケガで圧迫骨折する場合や、気がつかない間に生じることが多いのです。痛みは、激痛のときもあれば軽いときもあります。骨折初期ではレントゲンでもわからないときがあり、痛みが続く場合、もう一度レントゲン検査をする必要があります。
 骨折による強い痛みは、かなりつらいものです。動くと激痛が走り、何をするのもいやになります。その痛みを周囲が理解してあげるべきです。「我慢しなさい」などといわないでください。そのときは、鎮痛剤を服用したり、坐薬を使ったり、コルセットで固定したり、いろいろな方法を組み合わせてください。鎮痛剤は副作用がない限り使う方が楽です。でも、骨折ならば徐々に癒合(ごう)していき、痛みも軽減していきます。患者さん本人も、いつまでも「痛い、痛い」とばかり言って悲観せず、必ず痛みが軽減してくることを理解してください。希望が必要です。
 そして、痛みの軽減と骨折の治癒具合にあわせて、多少痛くても少しずつ体操をしていくことが大切です。どの時期にどの程度動かしていくかは、主治医の判断によりますので、よく相談してください。脊椎圧迫骨折後、2~3ヵ月以上経って骨折は治癒しているにもかかわらず、背中や腰の痛みが続く場合、長期の安静から生じた、背中や腰の筋肉の拘縮(こうしゅく)や弱りが原因となっていることがしばしばあります。そういう事態を防ぐためには、痛みが強いときはもちろん適度な安静が必要ですが、通常、数日から1~2週間後には、コルセットなどを着用のうえ、鎮痛剤をじょうずに使いながら、少しずつ動かしていくことが必要です。少し痛いくらいに動く体操をするのがリハビリです。動くと痛いからといってじっとしてばかりいると、ますます動きはじめに痛みが強くなります。痛くても、少しずつ体操していくと痛みに慣れてきます。

井尻整形外科井尻整形外科

院長/医学博士 井尻慎一郎
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