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腰椎分離症

 これは腰椎椎弓の上下の関節突起間の疲労骨折と考えられています。第5 腰椎に多くみられますが、そのほかの腰椎にあることもあり、左右両方ではなくて片側だけのことや多椎間性の場合もあります。一般の人でも100人中に1~2人は症状があるなしにかかわらず、この分離症があるといわれています。スポーツでよく腰を動かす青少年には、一般の人の数倍、分離症が多いといわれています。腰椎レントゲン写真の斜位像で診断がつくことが多く、CTで診断が確定することもあります。
 青少年で腰椎分離症の初期に発見されたときには、スポーツなどを中止し、軟性コルセットなどをしっかりと3~6ヵ月装着すれば、分離部が骨癒合(こつごう)することがあります。青少年でも分離症が生じて期間が経過した場合や、成人の場合は骨癒合しません。しかし、このような慢性期の場合は腰痛もあまり強くなく、痛いときにだけコルセットや消炎鎮痛剤を使用し、むしろ軽い体操などをして日常生活は普通に行い、スポーツもあまり激しくなければ継続してもよいと思われます。どうしても分離部の痛みが強く日常生活に支障が多い場合にのみ手術を選択します。

井尻整形外科井尻整形外科

院長/医学博士 井尻慎一郎
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