ぎっくり腰
一般の方がよく使う言葉に「ぎっくり腰」があります。この言葉は医学的な言葉ではありません。いろいろな原因による急性腰痛症のことを一般に「ぎっくり腰」とよんでいるのです。ドイツでは「魔女の一撃」というそうです。この中には、腰椎の後方の関節である椎間関節(ファセット)(「椎間関節炎、椎間関節症」参照)の滑膜の嵌入(かんにゅう)や 捻挫(ねんざ) 、腰椎椎間板ヘルニア、圧迫骨折 なども含まれています。原因がわかればそれに応じた治療を行いますが、最初は原因がわからないことも多く、とりあえず痛みを軽減する必要があります。消炎鎮痛剤の使用や、腰部の筋肉内へのブロック注射や椎間関節のブロック、コルセットや温熱療法などでまず痛みを少しでも軽減し、その後原因を探し、治療をしますが、とりあえず痛みが治まればそのままになっていることが多いと思われます。