脊髄腫瘍(せきずいしゅよう)
※このページは、背部、胸椎の「脊髄腫瘍」を引用しています。
脊髄神経が通る脊柱管内に発生した腫瘍です。悪性の腫瘍は少ないのですが、良性腫瘍であっても骨に囲まれた脊柱管内で腫瘍が大きくなると、脊髄を圧迫して神経痛や麻痺が生じます。
以前は脊髄腫瘍を発見することは難しかったのですが、MRI検査ができるようになってからは診断が比較的容易になりました。それでも背中の部分(胸椎レベル)の脊髄腫瘍はMRI検査を怠りがちで、麻痺がかなり強くなるまで診断がつかないこともあります。脊髄腫瘍では放射線療法や薬の効果がほとんどないため、手術で腫瘍を摘出します。最近では顕微鏡を使う手術方法(マイクロサージャリー)が一般的になり、術後成績が向上していますが、それでもなお術後に麻痺が生じることがあります。